〈書籍「卒業論文のデザイン」が発売されます〉
光栄なことに、挿絵イラストを描かせていただきました。各章のテーマに合ったカワセミ(鳥)が9パターン掲載されています。
福村出版さんより5月1日に刊行される「卒業論文のデザイン 質問紙調査による社会心理学研究」です。社会心理学者・川浦康至先生のご著書。
どんな本?
卒業論文執筆のためのガイドブックです。タイトルの、卒論を"デザイン"する、という発想にワクワクします。情報を整理して、表現する。まさにデザイン作業。
ではその卒業論文を"デザイン"するために、どうすれば良いか?
このご本は「卒論って何だ?」という出発点から、テーマの決め方、研究の方法、執筆、そして最終段階の点検作業まで、寄り添い、併走してくれる内容です。
おすすめポイント
私が思う、ご本のおすすめポイントは2つ。
①見開き2ページでまとまっている
各テーマごとに、見開き2ページで内容がまとまっています。これは「学生さんがコピーをとりやすいように」という著者さんのご配慮。確かに私も、参考になりそうなページを大学の図書室で片っ端からコピーしていました。見開きで完結していると、コピーをとった後も取り扱いやすくありがたいです。(何枚にも渡るページをコピーして、後でどの行が欲しい情報だったのかマーカー引いたり見出しをつけるのに苦労した思い出)
②内容は詳密、目次はシンプル
目次の表記は明快なので、知りたい情報にアクセスしやすいです。ネット検索と違って、知りたいこと周辺の情報までパッと俯瞰できるのも、書籍ならでは。また、もっと他の媒体でも調べたいと思ったら、目次の表記や単語を参考に検索すれば、欲しい情報を見つけやすいですね。
憧れの書籍化
「自分の描いたイラストを書籍に載せていただく」というのは、お絵描き好きなこどもの頃からずっと憧れていたことです。今回のお話をいただき、憧れが現実となった喜びはたいへんなものでした。
加えてそれくらい、もしかしたらそれ以上に、心を揺さぶられたことがあります。それは「本を介して人を支えることって出来るんだな」と発見したこと。「イラストの参考に」といただいたご本のゲラを拝読しながらそう気づきました。
著者の川浦先生と打ち合わせをしているとき「歳をとり次世代のことが気になり始め、伝えたいことを本にしておこうと思った」と仰っていたのが印象的です。「思いの丈をつぎ込んだ」と。だからか、文章が優しい。相談に来た学生さんの横に立ち支えてあげるような(上から引っぱりあげるのではない感じ)。
本って素晴らしい発明だなぁ。文字で紡いだものが残れば、自分の体がなくても、思想は伝わるのだから。
自分が困ったひとのそばにいられなくても、自分の持つ知識や経験や、思いの全てを1冊に綴じ込めたら、遠くの知らない誰かに届いて、寄り添うことができるのだから。
なので、担当させていただいたイラストも、ご本の雰囲気に合うようにしようと考えました。そばで一緒に頑張ってくれているような子(カワセミ)になるように、と意識しました。
第1章で、下を向いて獲物を眺めるだけのカワセミが、最終章では一人前になって空高く飛び立ちます。
学生さんたちが、卒論執筆作業を通して成長し、大きく社会に羽ばたきますように。
おわりに
この度はこのような貴重な機会をくださり、どうもありがとうございました。良いと思っていただけるものを描き続けられるように、これからも頑張ります。
卒論を控えた学生さんはもちろん、内容にご興味のある方も、ぜひお手にとってみてください!
▼福村出版サイト
▼川浦康至先生のブログ(後半私のことを書いてくださっています涙)